
皆さん、こんにちは。五泉市駅前の浅井歯科医院です。
離乳食完了期(12~18ヶ月頃)に入っても、お子さんが食べ物をあまり噛まずに丸飲みしているように見えると、保護者の方は不安になるかもしれません。
この時期は、食事の進め方だけでなく、乳歯の生え方や舌・唇・顎の動きなど、口まわりの発達も大きく関係しています。
今回は歯科医師の視点から、丸飲みの原因と噛む力を育てる対処法を解説します。
目次
■離乳食完了期に子どもが丸飲みする原因
離乳食完了期は、前歯で食べ物をかじり取り、奥の歯ぐきや生え始めた奥歯でつぶす練習を進める時期です。
ただし、乳歯の生え方や口の発達には個人差があります。丸飲みが目立つ場合は、月齢だけで判断せず、お子さんの口の状態に食材の硬さや大きさが合っているかを確認しましょう。
◎食材が小さすぎる・やわらかすぎる
食べ物を細かく刻みすぎたり、飲み込みやすい形ばかりにしたりすると、噛まずに飲み込むことに慣れてしまう場合があります。
離乳食完了期の進め方では、前歯でかじる経験や、舌で食べ物を左右に動かす経験が大切です。一方で、硬すぎるものや繊維が多いものは、噛みにくさから丸飲みや吐き出しにつながることがあります。
◎乳歯の発達が追いついていない
離乳食完了期でも、奥歯が十分に生えていないお子さんは少なくありません。
奥歯は食べ物をすりつぶす役割がありますが、生えかけの時期は歯ぐきに違和感が出ることもあります。そのため、硬いものを嫌がる場合がある点に注意が必要です。
毎回ほとんど噛まない、口にため込む、むせやすい、食事に時間がかかりすぎるといった様子が続く場合は、歯科医院で相談すると安心です。
◎口の動きが未熟
噛む力は歯だけで育つものではありません。舌で食べ物を奥へ運ぶ、唇を閉じる、顎を動かすといった働きが必要です。
口を開けたまま食べる、水分で流し込むことが多い場合は、口腔機能が発達途中である可能性があります。
丸飲みが長く続くと、顎の発育や舌・唇の使い方に影響し、将来の歯並びや口呼吸に関係することもあります。ただし、ブラケット矯正などの本格的な矯正が必ず必要になるという意味ではなく、幼少期から口の働きを育てることが予防につながります。
■離乳食完了期に噛む力を育む方法は?
噛む力を育てるには、硬いものを無理に食べさせるのではなく、お子さんが安全に噛める形へ少しずつ調整することが大切です。食材の硬さ、大きさ、姿勢、声かけを見直すことで、自然に噛む動きを引き出しやすくなります。
◎前歯でかじる経験を増やす
やわらかく煮た野菜などを小さく刻みすぎず、前歯で一口量をかじり取れる形にしてみましょう。かじる動きは、一口の量を覚える練習にもなります。ただし、丸くて硬い食品や弾力の強い食品は避け、保護者の方が必ずそばで見守りましょう。
◎奥の歯ぐきでつぶせる硬さにする
目安は、指で軽くつぶせる程度のやわらかさです。肉や葉物野菜など噛みにくい食材は、細かくほぐしたり、とろみをつけたりすると食べやすくなります。嫌がる場合は硬さを一段階戻し、無理なく進めましょう。
◎水分で流し込む習慣を減らす
食事中に毎回お茶や水で流し込むと、噛まずに飲み込む癖がつきやすくなります。水分補給は大切ですが、口の中の食べ物をある程度噛んで飲み込んでから飲む流れを意識しましょう。
足が安定する椅子に座らせることも、顎や舌を動かしやすくする助けになります。
◎歯みがきとむし歯予防も大切にする
噛む力を育てる時期は、乳歯を守る時期でもあります。むし歯で痛みが出ると、噛むことを嫌がる原因になります。
保護者の方による仕上げの歯みがきを続け、だらだらと食べる習慣は避けましょう。歯科医院では、乳歯の確認や歯みがき指導、フッ素塗布などの相談ができます。
■まとめ
離乳食完了期の丸飲みは、食材の硬さや大きさだけでなく、乳歯の発達、舌や唇、顎の使い方とも関係することがあります。
無理に硬いものだけを与えるのではなく、前歯でかじる、奥の歯ぐきでつぶす、水分で流し込まないなど、発達に合った進め方を意識しましょう。
噛む力はむし歯予防や将来の歯並び、口腔機能の発達にもつながります。気になる様子が続く場合は、浅井歯科医院へご相談ください。






