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お口の豆知識 TRIVIA

ただの「腫れ・赤み」ではないかも?お口のアレルギーが子どもの噛む力に与える影響


皆さん、こんにちは。五泉市駅前の浅井歯科医院です。

お子さんのお口の中が赤くなったり腫れていたりしても、「歯みがきのしすぎかな」「口内炎かな」と見過ごしていませんか?


実は、その症状の中にはアレルギーが関係しているケースもあります。今回は、口の中に起こるアレルギー反応と、それが噛む力や食生活の発達にどのような影響を与えるのかをわかりやすく解説します。


■お口の中の腫れや赤みもアレルギー?


◎口の中にもアレルギー症状は出る

アレルギーと聞くと、皮膚のかゆみや鼻炎、花粉症を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、アレルギー反応はお口の中にも起こります。原因となるのは、食べ物や歯科用金属、歯みがき粉・うがい薬の成分など、日常生活の中に潜むさまざまな物質です。


例えば、特定の食材(キウイ、ナッツ、エビなど)を食べたあとに口の中がピリピリしたり、唇が腫れたりするのは「口腔アレルギー症候群」と呼ばれる反応です。これは体の免疫が食べ物に過剰反応して起こるもので、子どもでも珍しくありません。


◎赤み・腫れ・痛みが続く場合は要注意

アレルギーによる口のトラブルでは、歯ぐきや舌、頬の内側に赤みや腫れ、痛みが出ることがあります。軽度の場合は一時的に治まることもありますが、原因物質に繰り返し触れると慢性的に炎症が続くことも。


また、唇の端が切れたりただれたりする「口角炎」も、ビタミン不足や乾燥だけでなく、アレルギーが関係している場合があります。具体的には、リップクリームや食材の成分に反応して炎症を起こすケースです。


◎気付きにくい「歯科金属アレルギー」

歯の詰め物や被せ物に含まれる金属が原因で、お口の中に赤みや腫れが出ることもあります。これを「歯科金属アレルギー」と呼びます。症状は口内炎のように見えることもあり、保護者の方が見ても原因がわかりにくいのが特徴です。


金属が溶け出し、粘膜に炎症を起こしている場合もあるため、皮膚科や歯科での検査が必要になることがあります。


■お口の中のアレルギーを放置するとどうなる?


◎「痛み」で噛むのを避けてしまう

アレルギーによるお口の痛みや腫れを放っておくと、子どもは無意識に「痛い方で噛まない」ようになってしまいます。その結果、噛む力のバランスが崩れ、顎の発達や歯並びに影響を及ぼすことも。


柔らかいものばかりを食べるようになると、さらに噛む筋肉が使われず、顎の成長不足を招くこともあります。


また、噛む回数が減ることで唾液の分泌量が減り、口内の細菌バランスが乱れてむし歯や歯ぐきの炎症を起こしやすくなる悪循環にもつながります。


◎食べ物の好き嫌いが増える

アレルギーがあると、お口の中に刺激を感じる食材を避けるようになります。たとえば酸味のある果物や硬い野菜を嫌がるようになり、栄養バランスが偏ってしまうことも。特に成長期の子どもにとって、これは体や歯の発達に大きな影響を与える可能性があります。


さらに、痛みや違和感を訴えても「気のせい」と見過ごされてしまうと、口を開けて話したり食べたりすること自体を嫌がるようになることもあります。これは食事時間のストレスだけでなく、社会生活や発音の発達にも影響を与えるため注意が必要です。


◎早期対応が発達を守る

もしお子さんが「痛い」「しみる」「噛みにくい」と訴える場合、口内炎やむし歯だけでなく、アレルギーの可能性も視野に入れることが大切です。早めに歯科を受診し、原因を特定することで、噛む力や歯並びへの影響を少なく抑えられます。


■お口に気になる症状がある方へ


お子さんのお口の腫れや赤み、口角炎などの症状が続く場合は、アレルギー反応が関係しているかもしれません。浅井歯科医院では、歯や粘膜の診察を通して、アレルギーの可能性を丁寧に確認します。


また、管理栄養士による食育指導も行っており、お子さん一人ひとりに合わせた食生活のサポートが可能です。食育指導については過去のコラム「歯科における管理栄養士の役割とは?」をご覧ください。


「そのうち治るかも」と放置せず、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。早めの対応が、お子さんの健康な噛む力と健やかな成長を守ります。


■まとめ


お口の赤みや腫れは、単なる炎症ではなくアレルギーが関係している場合があります。放置すると噛む力や食習慣の発達に悪影響を及ぼすこともあるため、早期の診察が大切です。


五泉市駅前の浅井歯科医院では、お口のアレルギー症状の診察に加え、管理栄養士による食育サポートも行っています。お子さんの健康が気になる保護者の方は、ぜひ一度ご相談ください。

浅井歯科医院
歯科医師
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