夜中に起きる。
いびきをかいている。
日中ぼーっとしていることが多い。
お子さんにこうした症状が見られる場合は、睡眠の質が悪い可能性が高いです。そして、それは顎の発育が悪く、お口が狭いことが原因でかもしれません。
当院では、こうしたケースに顎を鍛えて呼吸を改善する「Vキッズ」という装置を使用しています。お子さんの顎や呼吸、睡眠に不安な症状が見られる方はこのコラムを参考にしてみてくださいね。
目次
■Vキッズとは?
Vキッズとは、「小児睡眠時育脳サポート装置」と呼ばれるもので、文字通り子どもの睡眠の質を高めて、脳の発育をサポートする効果が期待できます。
直接的な効果としては、お口を広くして舌が気道を塞ぐのを防ぎ、呼吸しやすい環境を作り出します。Vキッズはマウスピース型の装置なので、小さなお子さんでも抵抗なく始められます。
◎育脳ってなに?
睡眠中は、成長ホルモンの分泌や記憶の整理が行われます。これらは脳や身体の発育に直接影響するものであり、睡眠の質がお子さんの健やかな成長において重要であることは想像しやすいかと思います。
幼児期から学童期にかけては、脳が著しく発育する時期なので、それを最大化するためにもVキッズによる睡眠の改善が重要となるのです。
■Vキッズの取扱い方法
Vキッズは、就寝中だけ装着すれば適切な効果が期待できます。しかもVキッズのマウスピースは、下の歯列だけを覆う設計となっているため、装着時の違和感や異物感が少ないのです。
顎に問題を抱えているお子さんは、眠る時に呼吸のしにくさを感じており、Vキッズはそれを緩和してくれます。
さらにVキッズの装着を続けていくことで、口が小さいという問題を根本から改善できます。また、Vキッズは食事や歯みがきの時はもちろん、それ以外の時間も起きている間は装置をつける必要がなく、普段通りに生活できる点が大きな魅力です。
◎Vキッズは何歳から始められる?
子どもの矯正は5~6歳くらいから始めるのが一般的ですが、Vキッズは3歳頃から開始できます。お子さんの顎の成長を早い段階からサポートすることで、痛みや不快感を抑ええ、自然な歯列へと導きます。
また、この時期にしかできない問題もあるため、次の章で挙げるような症状が認められる場合は、2~3歳という低年齢であってもまずはVキッズに対応している歯科医院へ相談してみましょう。
◎Vキッズの使用期間はどれくらい?
Vキッズを使用する期間は、装着を始めた年齢やお子さんのお口の状態によっても変わりますが、6ヶ月から2年程度が目安となります。具体的な使用期間について知りたい方は、お気軽にご相談ください。
■子どものこんな症状にはVキッズがおすすめ
【睡眠中】
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口を開けて眠っている
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少しの刺激で目が覚める
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いびきをかいている
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歯ぎしりをする
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寝相が悪い
【日中】
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寝起きが悪い
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集中力が続かない
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不機嫌なことが多い
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ご飯を食べるのが遅い
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いつもぼーっとしている
【見た目】
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唇が乾燥している
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舌が汚れている
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舌の横に歯型がついている
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口臭が強い
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目の下にクマがある
こうした症状が慢性的に見られる場合は、呼吸の仕方が悪く、睡眠時に十分な酸素を取り込めていない可能性があります。
■Vキッズとプレオルソ・マイオブレースとの違いは?
Vキッズは、お口を広くし、呼吸をしやすくするための装置で、いわゆる矯正治療とは少し異なります。また、装着するのがし就寝中のみというのもプレオルソやマイオブレースとの大きな違いといえるでしょう。
一方、プレオルソやマイオブレースは矯正治療の一種であり、歯並びを整えることもひとつの目的として掲げています。
例えば、プレオルソならタイプⅠ~Ⅲに分かれており、出っ歯や開咬、受け口など適応症が細かく分かれている点もVキッズとの大きな違いといえます。
しかもVキッズはマウスピースがプレオルソやマイオブレースよりも小さいことから、お子さんが楽しく、気軽に続けられやすい設計となっているのです。
もちろん、症例によってはVキッズではなくプレオルソやマイオブレースが適している場合もあるため、必ず精密検査を受けた上で、適切な方法を選択することが大切です。
■まとめ
今回は、子どもの顎を鍛えて呼吸を改善するVキッズについて解説しました。
お子さんに口を開けて寝る、集中力が続かない、舌の横に歯型があるなどの症状が見られる場合は、睡眠や顎の発育に異常がある可能性が考えられるため、「小児睡眠時育脳サポート装置」であるVキッズを検討してみてはいかがでしょうか。
そんなVキッズについてもっと詳しく知りたい、実際に装置を見てみたいという方はお気軽に五泉市駅前の浅井歯科医院までご相談ください。